<産学連携>兵庫県立大学×ノーリツ データサイエンス人材育成を目的に大学生約100人に講義 ~ ノーリツおふろ事業への新規提案コンテストで実践 ~
湯まわり設備メーカーの株式会社ノーリツ(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:腹巻知)は、兵庫県立大学社会情報科学部(学部長:藤江哲也)の2024年度「経営データ概論(担当教員:笹嶋宗彦 教授)」において、外部講師として講義を実施しました。本講義は2019年に締結した産学連携協定に基づくもので、データサイエンス人材育成を目的に実施しており、今回で6回目となります。
10月22日(火)の講義では、参加した約100名の学生が、当社の事業内容とビジネスモデルについて学習した後、10チームに分かれて新規提案の演習に取り組みました。各チームは『入浴と健康』に関する事前アンケート調査と当社保有のデータを分析し、①新商品提案、②新サービス提案、③新ビジネス提案の中からテーマを選んで検討を行いました。11月26日(火)の講義では、各チームがプレゼンテーションを実施。ポスターセッションの後、学生による投票で「分析賞」「提案賞」を決定し、当社より「ノーリツ賞」が、兵庫県立大学社会情報科学部長より「学部長賞」が授与されました。また、同大学院情報科学研究科の「人工知能特論*1(担当教員:笹嶋宗彦 教授)」においても外部講師を務め、当社の入浴中の深部体温の変化を精度よく推測する技術やハイブリッド給湯システムの貯湯制御など、実際のデータ活用事例を紹介しました。
データサイエンス人材には、目的に応じたデータ分析手法を使いこなす高度な分析力、データの社会背景を正しく把握するビジネス力、分析結果を実社会で活用する社会実装力が求められています。当社は今後も、データサイエンス人材育成に貢献してまいります。
受賞チーム
■ノーリツ賞 : 『入浴剤×ハーブティ AIサブスクサービス』
幸せに感じることのアンケートで、1位「睡眠」と3位「食事」に着目。また、冬でもシャワーで済ます人が多いというデータから、勉強・仕事で時間がない人をターゲットに「疲れた時や休日のプチ贅沢」をコンセプトとした入浴剤とハーブティのサブスクサービスを提案。
■学部長賞 : 『風呂掃除を快適に ~ふろそうじロボット~』
アンケート結果から、浴槽につからない理由として「お風呂を沸かすのが面倒だから」が多かったことから、お風呂掃除がラクになればお風呂を利用する人が増えると分析。浴室内全体を掃除できるおふろ掃除ロボットを提案。ロボット1台で床、壁、天井、浴槽内も掃除を行い、掃除後の拭き取り作業まで可能とする仕様を構想。
■分析賞: 『親子の安全に寄り添う次世代のお風呂』
未就学児の子どもがいる家庭では、お風呂でリラックスできていない人が多いというデータに着目し、理由として、子どもが溺れるリスクから目を離せない事や「イヤイヤ期」があると分析。そこから、子どもが安全にお風呂を楽しんでいる間に、大人もお風呂でリラックスできる商品とサービスとして、「低い水位で自動湯はりが可能な機能」と「お風呂用おもちゃのサブスク」を提案。
■提案賞: 『温水での手洗いを広めよう』
シャワーのみで済ます人の理由と体調不良になる回数のデータから「風呂をわかすのが面倒だと感じる人は手も洗うのも面倒で感染症対策が十分ではない」ことを分析。水道から約20度の温水が常時出るようにすることで、手洗いを促進し、感染症予防につなげることを提案。
ご参考
■本協定の概要
名 称 :産学連携に関する基本協定書
内 容 :学部生向け講義の実施
■株式会社ノーリツの概要
所在地 :神戸市中央区江戸町93
代表者 :代表取締役社長 腹巻知
売上高 :2,018億円(2023年12月期連結決算)
従業員数 :6,280人(連結)
事業内容 :湯まわり設備機器の製造、販売
■兵庫県立大学社会情報科学部の概要
設置時期 :2019年4月1日
名 称 :社会情報科学部
学部長 :藤江哲也
所在地 :神戸商科キャンパス(〒651-2197 神戸市西区学園西町8丁目2-1)
■学部概要
「データサイエンスで社会の抱える課題を解決」を掲げ、情報科学を軸として、高度化・複雑化が続く社会における課題を解決する教育と研究を行うことを目的とする。情報科学技術に関する確かな知識・技能、実践的な情報処理能力とデータ分析能力を身につけ、ビッグデータを分析・活用し、経済動向の予測、社会政策の立案、企業における経営戦略・マーケティング・生産性向上などの分野で貢献する人材を育成する。
■経営データ概論の概要
企業活動から生み出される多種多様なデータから、必要なものを選び出し、良い分析を行うためには、そのデータを生み出した企業の活動の形態、特に、利益を得るしくみを理解する必要がある。本講義では、小売、製造、建設といったさまざまな業種がどのように利益を生み出すのか理解し、データ分析の課題とビジネスモデルを結び付けて考えられるようになることを目的とする。
■データサイエンスとは
社会にあふれているデータから「価値」を引き出す学問。ICT(情報通信技術)が進化した現代では、あらゆるビジネスや医療、製造、政策、行政などにおいても、高度なデータ処理能力、データ分析力が必要となっている。
*1:人工知能特論は兵庫県立大学大学院情報科学研究科(情報科学研究科長 :藤原 義久)の講義であり、担当教員は同大学社会情報科学部の笹嶋宗彦氏。人工知能技術のうち、人工知能システムの構築および自然言語処理について理解することを目的とする。
ニュースリリースに記載されている内容は、発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なる場合があります。