兵庫県立大学×ノーリツ 社会情報科学部の大学生が、おふろに関するデータを分析 ノーリツに対する新規提案を競うデータサイエンス人材育成の推進のため、ノーリツ社員が外部講師として講義
湯まわり設備メーカーの㈱ノーリツ(本社:神戸市、代表取締役社長:國井総一郎、資本金:201億円、東証一部上場)は、兵庫県立大学社会情報科学部(神戸商科キャンパス、学部長:加藤直樹)との産学連携協定に基づき、11月5日(火)と12日(火)に行われた「経営データ概論(担当教員:笹嶋宗彦 准教授)」の授業で外部講師を務めました。
2回の授業で大学生はノーリツの事業内容、ビジネスモデルを理解したのち、予め実施したアンケート調査とノーリツが保有するアンケートデータを比較、分析し、ノーリツに対する新規提案を競いました。約100名の大学生が10チームに分かれ、①新商品提案、②新サービス提案、③新規事業提案の演習を行い、11月12日(火)の授業ではそれぞれのチームがプレゼンを行いました。学生ならではのユニークな提案の中から、学生自らの投票の結果、「分析賞」、「提案賞」が選ばれ、授業を支援した10名のノーリツ社員が「ノーリツ賞」を選びました。
データサイエンス人材には、さまざまなデータをそれにふさわしい手法で分析できる高度な分析力、データの社会背景を正しく把握するビジネス力、分析結果を実社会に活かす社会実装力が求められています。
■ 提案賞・ノーリツ賞 : 提案内容 「お風呂の事故を防ぐ、見守りくん」 E班
社会課題となっている、お風呂での事故に関係するさまざまな外部データを収集し、この問題を解決することに係るマーケット規模を設定。水没すると機能する「見守りくん」を開発し、これを身に着けて入浴することで、万が一の際は自動的に浴槽のお湯を抜いて溺死を防ぐ新サービスを提案。一人暮らしの高齢者のみならず、人手不足が深刻な介護施設での活用を提案するなど総合的な提案が評価された。
■分析賞 : 提案内容 「疲れをふっとBATH」 G班
疲労回復のために入浴し、入浴でリラックスしていると感じているにも関わらず、「朝起きたときの体のだるさ」を感じているという分析から、自分が良いと思っている入り方では疲れは取れないという仮説を導き、アプリとお風呂を連携する新サービスを提案したことが評価された
≪ ご参考 ≫
- 本協定の概要
名 称 :産学連携に関する基本協定書
内 容 :学部生向け講義の実施
- 株式会社ノーリツの概要
所在地 :神戸市中央区江戸町93
代表者 :代表取締役社長 國井総一郎
売上高 :2,098億円(2018年12月期連結決算)
従業員数 :8,776人(連結)
事業内容 :湯まわり設備機器の製造、販売
- 公立大学法人兵庫県立大学 社会情報科学部の概要
設置時期 :2019年4月1日
名 称 :社会情報科学部
学部長 :加藤直樹
所在地 :神戸商科キャンパス(〒651-2197 神戸市西区学園西町8丁目2-1)
学部概要 :「データサイエンスで社会の抱える課題を解決」を掲げ、情報科学を軸として、高度化・複雑化が続く社会における課題を解決する教育と研究を行うことを目的とする。情報科学技術に関する確かな知識・技能、実践的な情報処理能力とデータ分析能力を身につけ、ビッグデータを分析・活用し、経済動向の予測、社会政策の立案、企業における経営戦略・マーケティング・生産性向上などの分野で貢献する人材を育成する。
- 経営データ概論の概要
企業活動から生み出される多種多様なデータから、必要なものを選び出し、良い分析を行うためには、そのデータを生み出した企業の活動の形態、特に、利益を得るしくみを理解する必要がある。本講義では、小売、製造、建設といったさまざまな業種がどのように利益を生み出すのか理解し、データ分析の課題とビジネスモデルを結び付けて考えられるようになることを目的とする。
- データサイエンスとは
社会にあふれているデータから「価値」を引き出す学問。ICT(情報通信技術)の進化した現代では、あらゆるビジネスや医療、製造、政策、行政などにおいても、高度なデータ処理能力、データ分析力が必要となっている。